6月中旬、梅雨時期に入りましたね。とはいえ、曇ったり、雨が降ったりと、
中途半端な天候が続いたりすると、必然的に土はぬかるみ、その中で野球やスポーツをすると、
いつも以上に泥汚れがひどくなる、という季節です。
いまはコロナで対外試合なんかも自粛している地域もありますが、普段であれば甲子園や試合に向けて、練習がかなり加熱する時期でもあり、毎晩ユニフォームや靴下をゴシゴシ洗うお母さん達がいらっしゃると思います。
今回、泥汚れ洗濯の方法と、落ちにくい泥汚れやシミを落とす方法、綺麗なユニフォームをキープしてすぐに買い替えなんてことがないように長持ちさせる方法を紹介します。
泥汚れというのは、普通の食べこぼしや汗の汚れと違って、水でも油でも(普通の洗剤で)なかなか落ちない頑固汚れになります。ですので、一度泥で汚れてしまった場合は、生地についた泥汚れを毎回しっかり“はがしとる”必要があります。
よく、一昔前は、泥汚れがべったりついたズボンを、「洗濯板」と「固形石鹸」を用いて、ひたすらゴリゴリ洗って汚れを落としていたと思います。私自身も、洗濯板と固形石鹸で洗濯してみたところ、汚れがなかなか落ちにくいというのが一番ツライ点だなと感じます。
・一時間くらいつきっきりで洗濯
・腕が痛くなる
・生地がボロボロになる
・汚れが落ちない
という悩みが出てきます。
力任せにゴリゴリ落とそうとする → 汚れが落ちない → 時間がどんどん経っていく
という残念なループに陥るので、「泥」の落とし方はしっかり手順通りに行う必要があります。
ということで、まず一通りの洗濯方法をお伝えします。
準備するものとして、以下を用意します。
●洗剤(粉末)
●つけ置きする際のバケツ(場所)(洗面台とかでも大丈夫です)
●ぬるま湯(40度くらい)
準備ができたら、まず汚れた衣類をぽんぽん叩いて砂や固形の泥を落としていきます。これは、砂や砂利が洗濯の時に衣類に残ったりして、洗濯機洗いの際、故障の原因になるのでこの叩く、という作業をします。家の中で行うと場所が取りづらいので、帰宅時に外でぽんぽんたたいておくようにお子さんに伝えておくと良いかと思います。
次に、ぬるま湯を用意し、そこに洗剤を混ぜていきます。ユニフォームを洗う場合は10リットルくらい必要かと思うので、それが入るバケツを用意します。洗面台でも可能です。(洗濯中は使用不可になりますが、、)ポイントは水温で、だいたい40度くらいです。水だと洗浄効果が弱くなり、高温(熱湯)だと生地が痛むのと、洗浄効果はあまり変わりません。あと洗剤を溶かして衣類をもむ作業がありますが、熱湯だとそもそも触れません。
洗剤を入れる際は、洗剤に書いてある規定量を入れましょう。(入れ過ぎても洗浄効果変わりません)
洗剤をかき混ぜて、溶けきったら汚れた衣類を入れていきます。ここではまず衣類に洗剤液を染み込ませることが必要なので全体をしっかりもみこみ、特に汚れた部分を入念に洗剤液を染み込ませていきます。
ある程度染み込んだら、つけ置きを行います。大体30分〜1時間ほどです。
つけ置き後、特に汚れている部分をこすり洗い、もみ洗いしていきます。ポイントは力任せにゴリゴリしないで、繊維にそって汚れを書き出すイメージで洗います。たわしやブラシでゴシゴシするのはNGです。生地がボロボロになります。体を洗うような柔らかいねっとでこするのは効果的です。
汚れがある程度落ちたら、あとは洗濯機でいつも通りに洗濯すればOKです。洗濯機洗いする際は、しっかり洗剤液や汚れを落とす必要があるため、すすぎ回数は2回以上をオススメします(重要)。
以上が泥汚れの洗濯方法になります。そして、これは基本的な洗い方で、汚れたら上記の洗濯方法で洗うことによって、綺麗な状態をキープできるわけです。
この汚れが落ちないケースというのはかなり重要です。なぜなら多くの人がこのことに悩まされているためです。それは専用洗剤を使っている方でも、かなり多くの方が感じている悩みです。いくつか該当するケースを紹介します。
よく泥汚れ洗濯で、汚れが残っている状態で日々泥汚れ洗濯を繰り返していると、汚れた部分を下の状態(汚れがついていない状態)に戻すのがなかなか時間がかかります。
泥汚れは、そのままにしておくと、時間経過で酸化(経年劣化)していき、つけ置き洗いを1度したとしても、蓄積された汚れになるため、徐々に汚れを落としていく必要があります。なんだかわからないけれど前からずっと残っている汚れもだいたい蓄積汚れにあたります。
もし泥で汚れた衣類を洗濯機で洗う際、柔軟剤をもともと使用している場合も、汚れが落ちにくい場合があります。柔軟剤そのものの役割として、生地をコーティングして風合いをよくしたり、ホコリやシワを防止するものです。そのため、生地に汚れが残っていると、その上から柔軟剤の成分でコーティングしてしまうため、なかなか汚れを落とすのに時間がかかってしまいます。
毎回通常洗濯の際に柔軟剤を使用されている方は、ついついクセでそのまま使用してしまう場合があります。香りがついている柔軟剤が主流のため、多少の汗の臭いも抑えられるため、汚れもカバーしてくれそうな勢いではありますが、あくまでコーティングしている状態なので、汚れ自体は生地に残ったままになっています。
ゴシゴシ洗いの典型的な末路です。生地はいくつもの糸で重なり合ってできていますが、それが洗濯や摩擦などの外的な力を与えることによって弱くなってきます。靴を洗うブラシで汚れた部分をゴシゴシしている方も過去いらっしゃいましたが、生地がボロボロになると、悪いことしか起きません。
一番大変なことといえば、生地がボロボロになったところが汚れると、非常に汚れが落としにくいということです。泥汚れは不溶性の汚れのため、汚れを落とす際は、洗剤で溶かす、というよりも、洗剤の力で剥がしとる、という作業をします。生地が弱ったところへ汚れが入り込むと、どんどん生地の奥に入っていき、なかなか落としづらいということが起こります。
だいたいこれらが汚れが落ちにくい要因で上位にランクインするものですが、時間経過や汚れの種類によって落ち方が異なってくるため、それぞれにしっかり対応する必要があります。
汚れが落ちないと、どっかのタイミングで見切りをつけたいと思いますよね。これはもうしょうがない、落ちないんだ、と。しかし、徐々に汚れやシミが広がっていって、子供や旦那様から「なんだよこれ、汚れてるんだけど?」という洗濯の苦労をあまり知らないプレーヤーからのクレームを受けた経験は、少なからずいらっしゃるかと思います。
ただ、落ちないからと言って諦めるのはまだ早いです。先ほどお伝えした泥汚れ洗濯の手順を行っていけば、問題なく汚れを落とすことが可能だからです。ただし、ポイントを抑えて洗濯するのと、回数を増やす必要があります。
ポイント.1
つけ置き時間を長くし、汚れがヒドイ箇所を入念にもみ洗い、つまみ洗いをする
結局、繊維の奥に入った汚れを徐々に洗剤の力でかき出していくため、しっかり洗剤液に浸透させる必要があります。
ポイント.2
洗剤液を交換して、再度浸け置き洗いを行う。一度つけ置き洗いをして洗剤液がかなり汚れてしまった、汚れがまだ残っている場合は、浸け置き後のもみ洗い、つまみ洗いをし、再度洗剤液を交換して、浸け置き洗いするのをオススメしています。※洗剤液を交換する際の洗剤量は半分くらいでも良い
回数を重ねることによって、洗浄効果が高い温度で再度浸け置き洗いするため、より蓄積汚れを落としやすくなります。
まず柔軟剤のコーティングを落とす必要があります。残念なことに、柔軟剤の成分はなかなか洗濯では落ちづらく、こちらも洗剤液を交換しながら再度浸け置き洗いをする必要があります。洗濯後に、柔軟剤のニオイが残っている場合は、まだしっかり落とせていないので、目安としては柔軟剤の香りが消えた段階で、本来の泥汚れを落とす処理を行います。
こちらは生地を戻すのがかなり困難なため、生地自体を修復する必要があり、場合によっては買い替えた方が早いかもしれません。入り込んだ汚れを徐々に落とすことは可能ですが、つまみ洗いやもみ洗いの段階で、弱った生地が、さらに傷めてしまうケースがあります。
梅雨時期は蓄積汚れになりやすい汚れが付きやすい
冒頭でもお伝えしましたが、梅雨時期は地面がぬかるんでいるところが多く、練習量も多い時期なので、かなり泥汚れがつきやすいです。そのため、汚れを落としきれないで時期を過ごしてしまうと、あとあと大変な思いをして汚れを落とすことになるか、意図せず買い替えなければいけなくなってしまいます。
ユニフォームも安くはないですし、できる限り長く使ってほしいですよね。泥汚れやガンコ汚れであればあるほど、汚れを落としたとき(真っ白になったとき)の感動は大きいですし、その白さを維持できるのも達成感があります。なので、汚れが落ちなくて困っている場合は、ぜひ参考に頂けたら幸いです。